02ルポ– category –
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福島有機
福島の有機の里で② 命うごめく有機の水田 試行錯誤の雑草対策
乳首山を望む田んぼ 安達太良山を望む水田 福島県二本松市の西にそびえる安達太良山(1700メートル)の中腹には、5月末というのに雪の斑点が残っている。午前10時過ぎには雲が切れ、乳首のようにとがった山頂が姿をあらわした。智恵子抄で有名な山だが、... -
福島有機
福島の有機の里で① 土を信じて放射能とたたかった10年
2011年3月、福島第一原発が爆発した。「安全安心」の野菜を首都圏などに届けていた福島県の有機農家にとっては致命的な事態だったが、「耕して種を播こう」と、事故後も耕作をつづける農家がいた。阿武隈山地と二本松市の平野部で放射能汚染に立ち向かっ... -
中南米
女性ゲリラ、「生活改善」のリーダーに
依存心を生んだ国際援助 「社会開発投資基金(FISDL)」で生活改善の普及を担当するアルヘンティーナ・トレッホは、激戦地だったモラサン県出身で、政府軍の迫害をさけるため1981年に15歳で首都にでてきた。ホンジュラス人の父は幼いころに国家警備隊に... -
中南米
自らの悩みに具体的に向き合うー生活改善普及員研修
「会話を増やしたい」最初の一歩は? 日本の生活改善は、農業技術の指導と異なり、日々の生活をいかによくするかを農村女性たちが考え実践するサークル活動だった。その手法を国際協力機構(JICA)が中米諸国に紹介し、エルサルバドルではモラサン県など... -
中南米
知恵と工夫で生活改善ーエルサルバドルの旧激戦地②
戦争による傷と「孤立」を克服 30歳代の生活改善普及員アンニバルのバイクに乗って、チランガ市の郊外にある集落を訪ねた。遠くまで山並みを見渡せる山上にある。 集会所には14,5人の女性と20人近い子どもがあつまり、チーズや肉をトルティーヤの生地... -
中南米
知恵と工夫で生活改善ーエルサルバドルの旧激戦地①
野菜自給で貯金、家を改善 モラサン県では「生活改善」の現場をいくつか訪問した。 ホンジュラスとの国境に近いトロラの山の集落に住む女性グレンダ(26歳)は2年ほど前、外国から援助があると期待して「生活改善」の説明会に参加した。「能力開発だ... -
中南米
「ゲリラの首都」の自立の歩みーエルサルバドル
革命博物館の写真 かつて「ゲリラの首都」と呼ばれたモラサン県ペルキン市には今、ファラブンド・マルチ民族解放戦線(FMLN)の元ゲリラがつくった「革命博物館」や、難民を支援してきた米国人が経営するペルキン・レンカという快適なホテルがある。内戦... -
中南米
エルサルバドル 帰還難民と元ゲリラの町づくり
1980年代、エルサルバドル北東部のモラサン県は左翼ゲリラのファラブンド・マルチ民族解放戦線(FMLN)が強い影響力をもつ激戦地だった。1988年、学生だった私はゲリラの解放区にはいりたくて、南のサンミゲルからバスに乗ったが、当然ながら検問で軍に... -
中南米
帰還難民がつくったマンゴーの里 グアテマラ
グアテマラの主な都市は標高1000メートルを超える高地にあるから涼しくてすごしやすい。そんな高地から南の太平洋に向けて路線バスで2時間も走ると、広大な平地がつづき、エアコンのない車内は蒸し風呂になる。サトウキビ農園と製糖工場、アブラヤシ、... -
中南米
帰還難民のムラの20年 暮らしの支えは菜園
グアテマラでは1980年代初頭、軍のジェノサイド作戦によって20万人が犠牲になり、100万人を越える難民・国内避難民が発生した。国外で10年あまり暮らした難民たちは1993年から、まだ内戦がつづく祖国に集団で帰還しはじめた。バラバラに帰国したらまた軍...