02ルポ– category –
-
02ルポ
怨霊が支配する古代 怨霊をよぶ現代
長岡京を廃絶させた親王の怨霊 上御霊神社 京都市上京区の上御霊神社(御霊神社)は、まちなかなのに社叢はうっそうとして薄暗い。十三柱の祭神の中心は桓武天皇の弟で、冤罪で非業の死をとげた早良(さわら)親王(崇道天皇)だ。 桓武は奈良から長岡... -
能登2011〜24
海中を舞う「日本一」優美なキリコ
珠洲市宝立町の見附島はその形状から「軍艦島」とよばれる。その北にある海岸では8月はじめ「七夕キリコ」がもよおされる。この地区の七夕は盆の準備をはじめる日で、祖先の霊をむかえる行事とされている。提灯やぼんぼりでかざられた高さ約14メート... -
能登2011〜24
縄文キャンプ㊦食べ物
アワがゆとイノシシスープ 「旅する料理人」の三上奈緒さんはまず「縄文おやつ」を参加者にまわした。シイの実とハゼとヤマブドウ。 夕食は縄文土器でアワ粥とイノシシのスープをつくった。 縄文土器は、焚き火で熱せられたところに雨が降ると割れてしま... -
能登2011〜24
縄文キャンプ㊤野焼き
「能登○○大学」は、「フィールドを心身で体験する」を柱のひとつとしてかかげている。そのシンポジウムの翌日の10月12日、「心身体験」にぴったりのイベントがあった。真脇遺跡であった「縄文キャンプ」。案内人は、真脇遺跡縄文館の高田秀樹館長と、... -
能登2011〜24
「能登○○大学」スタート!
穴水町曽良の真言宗の古寺「海臨山千手院」で10月11日、「能登○○大学設立決起集会」がひらかれた。宗教哲学者の鎌田東二さん(2025年5月没)の呼びかけで2024年に発足した「能登学プロジェクト」の活動をもとに「開かれた学びの場」をめざ... -
福島有機
街が消え、放射能の記憶も消える 大熊町
2025年9月末、1年ぶりに福島県の原発事故被災地をたずねた。JR常磐線富岡駅の裏は津波にやられて草原がひろがっていたが、ブドウ畑がつくられ、レストランのような建物ができている。農園の若者が10人ほど、列車にむかって手をふっている。 大野... -
能登2011〜24
大浜大豆の里の農業再建 珠洲市・横山
能登半島最北端の禄剛崎にほど近い横山集落は、2024年元日の能登半島地震後もほとんどの住民が地区にとどまった。 地震から4カ月後の4月末に訪ねると、水田のパイプラインが破断し、農道がくずれて山の畑にたどりつけなかった。5月には田植えを... -
能登2011〜24
亡き人もよみがえる能登のお盆−曽良「復興の灯」
穴水町曽良は、深い湾と水路の風景から「東洋のベニス」と評する人もいた。富山湾のむこうに立山連峰をのぞむ海岸段丘上にある千手院では2009年から「曽良の盆灯」が催され、境内や集落の道沿いに最大1万ものロウソクがともった。【曽良の歩みはコ... -
能登2011〜24
亡き人もよみがえる能登のお盆−輪島
帰省客でにぎわう砂浜は… 地震3カ月後の袖ヶ浜。ゴミが打ち上げられていた。旅館「八汐」は無事に見えたが… 2015年以来10年ぶりにお盆を能登ですごした。公費解体が進み、だだっ広くなった輪島の街から袖ヶ浜にでるとミンミンゼミとツクツクボウ... -
能登2011〜24
奥能登に見る伝説・伝統の創造と変容
古くからの「伝統」「伝説」とされているものが、実は最近創られたり大きく改変されたりしていたという例は少なくない。拙著「能登のムラは死なない」に紹介した行事や伝説のなかから、そんな事例をピックアップしてみた。 あえのこと 能登町・国重=201...