日本の塩づくりは1972年以降、濾過した海水をイオン交換膜で濃縮した鹹水(濃縮した海水)を、真空式蒸発缶で煮つめる方法に変わりました。低圧で水の沸点が下がる原理を利用して、缶内を真空状態にして低温で鹹水を沸騰させて煮つめる方法です。
塩は工場で製造されるようになり、日本の塩田は1カ所をのぞいて、奄美と沖縄以外は全廃されてしまいました。
その「1カ所」が、能登半島先端・珠洲市の角花さんの揚浜塩田でした。
私は2011年から15年にかけて何度もおじゃましました。
今回は角花豊さんの塩づくりの写真をAIでイラストにしてみます。
まずは2012年に撮影した写真をGeminiにアップします。

「塩田に海水をまいています。海水を円錐形のおけで広く薄くまく様子をイラストにしてください」
「真夏らしい空にして、家々や人の輪郭もくっきりさせてください」
……と指示をだすとこんな絵が上がってきました。

空以外は写真とかわらず、茅葺きの釜屋がスレート葺きの小屋になってしまいました。
「建物などをデフォルメして漫画っぽくしてください」

ようやくイラストっぽくなりました。
でも図柄がおとなしすぎるかな。
もう1枚、別の写真でためしてみました。

「この写真をレイザル新聞風のイラストにしてください」

モノクロになってしまいました。
「人物をもう少しアップにして色もつけてください」
「真夏の雰囲気にしてください」

……こんな絵になりました。
これもありか?
同じ写真でイチからやりなおします。
「 砂地の縞模様や古い建物の雰囲気を生かして、海水のしぶきが大きく広がる様子をイラストにしてください」
それから、写真のイメージからはなれて、濃い色彩にするにはどうしたらよいかと考えて……
「ゴーギャンの絵の雰囲気ににせてください」
「真夏らしい雲を浮かべてください」
実際の景色とはだいぶちがうけど、こういうイメージも悪くないかな。

私が取材した角花豊さんは亡くなり、息子さんが跡をつぎました。能登半島地震で釜屋などに被害がでましたが、復活しようとしています。角花さんの塩づくりについては「能登のムラは死なない」の1章に紹介しています。