本と映画と博物館– category –
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ナチスのキッチン「食べること」の環境史<藤原辰史>
日本の公団団地やマンションのダイニングキッチンや「システムキッチン」は、20世紀前半のドイツの合理的キッチンがモデルという。そのキッチンはアウトバーンと同様、ナチスがつくったものだったというストーリーかと思ったらむしろ逆だった。 機械の... -
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ETV特集「消えゆく“ニッポン”の記録~民俗学者・神崎宣武~」
宮本常一の弟子だった民俗学者の神崎宣武さんは、郷里の岡山・美星町の宇佐八幡神社で神主をしながら東京を拠点に全国の民俗を調査している。東京の花柳界やテキヤなども調査し、これまでに60冊以上の本を書いてきた。 神崎さんという民俗学者をとおし... -
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■時間は存在しない<カルロ・ロヴェッリ、富永星訳>
時間や空間の大きさは絶対的であるというニュートン力学は、アインシュタインの相対性理論によってくつがえされた、ということは知っていた。では時間とはなにか? 生と死とはなんなのか? 「死後の世界」をどう解き明かすのか? この本の結論は「絶... -
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茨木のり子の「詩のこころを読む」は長大な一篇の詩
「自分の感受性ぐらい 自分で守れ ばかものよ」で有名な茨木のり子は昔から好きだったが、彼女が好きな詩ってどんな詩なんだろう? そう思って手にとった。 「生命」をめぐる詩にまずひきつけられる。「空の世界からきて、空の世界にかえっていく。だ... -
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映画宣伝おばちゃんの波瀾万丈の半生記
■「映画宣伝おばちゃん 映画と仕事」(松井寛子、零号出版) 大阪で居酒屋を営みながら映画宣伝の仕事をしている松井寛子さんこと「カンコさん」の半生記。 高校を卒業して結婚して子どもができたのに連れ合いは失踪。32歳で友だちと一膳飯屋を開き、... -
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「美食地質学」入門 和食と日本列島の素敵な関係<巽好幸>
■光文社新書221212 日本食が豊かになったのは明治以降、早く見積もっても江戸期以降だから、「日本食が豊かなのはこの地質のおかげ」とは言い切れないと思うけど、発想のしかたはおもしろい。 ごく簡単に結論をかくならば、4枚のプレートがひしめきあい... -
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映画「ミスター・ランズベルギス」と中米内戦の思い出
ソ連崩壊前後のリトアニア独立闘争の経緯を、独立運動のリーダーで初代最高会議議長をつとめたランズベルギス氏のインタビューと、当時の膨大な映像で描く4時間の大作ドキュメンタリー。 ピアニストのランズベルギスは言葉のひとつひとつに豊かな感性が... -
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熊野謎解きめぐり 大地がつくりだした聖地<後誠介>
■はる書房 20221206 熊野には不思議な光景がいくつもあった。火山もないのにたくさんの温泉がわき、奇岩があちこちにあり、それぞれ聖地になっている。なぜ? 科学的に調べるほど神秘的に思えてしまう不思議。科学と神秘は矛盾するわけではないんだな、... -
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映画「百姓百の声」 私がであった「百姓」の魅力
「百姓」は土着のインテリ ドキュメンタリー映画「百姓百の声」(柴田昌平監督)をもう一度映画館で鑑賞した。「百姓」は、農民をみくだす言葉としてつかわれてきたが、網野善彦は「ひゃくせい」と読み、農民のみならず、大工や鍛冶屋、石屋、炭屋、材木...