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「はせがけ」農村文化の象徴を残したい 　10上旬の早朝、旧東和町の布沢の棚田の里にマリーゴールドやコスモスが咲き誇り、ひんやりした風に黄金色の稲穂が波打っている。この日は、異業種交流のグループや家族連れ十数人が稲刈り体験に訪れた。菅野正寿さ...

腐る芋は豊作の予感 2021年7月23日、阿武隈山地の山あいの里、標高300メートルの旧東和町・布沢地区を訪ねた。斜面に折り重なる菅野正寿さん（1958年生まれ）の棚田は青々としている。日が陰るとカナカナカナとヒグラシのうら悲しい声が谷間にひびく。石が...

出穂間近、水を抜いた田はしっとり 梅雨が明けたばかりの7月22日、2カ月ぶりに福島県二本松市を訪ねた。薄曇りなのに気温は33度。イネは青々と茂っている。まもなく穂が出るという。雑草はほとんど見えない。「肥料をやらないのがよいんです。田植えの時か...

乳首山を望む田んぼ 安達太良山を望む水田 　福島県二本松市の西にそびえる安達太良山（1700メートル）の中腹には、5月末というのに雪の斑点が残っている。午前10時過ぎには雲が切れ、乳首のようにとがった山頂が姿をあらわした。智恵子抄で有名な山だが、...

　2011年3月、福島第一原発が爆発した。「安全安心」の野菜を首都圏などに届けていた福島県の有機農家にとっては致命的な事態だったが、「耕して種を播こう」と、事故後も耕作をつづける農家がいた。阿武隈山地と二本松市の平野部で放射能汚染に立ち向かっ...

依存心を生んだ国際援助 　「社会開発投資基金（FISDL）」で生活改善の普及を担当するアルヘンティーナ・トレッホは、激戦地だったモラサン県出身で、政府軍の迫害をさけるため1981年に15歳で首都にでてきた。ホンジュラス人の父は幼いころに国家警備隊に...

「会話を増やしたい」最初の一歩は？ 　日本の生活改善は、農業技術の指導と異なり、日々の生活をいかによくするかを農村女性たちが考え実践するサークル活動だった。その手法を国際協力機構（JICA）が中米諸国に紹介し、エルサルバドルではモラサン県など...

戦争による傷と「孤立」を克服 　30歳代の生活改善普及員アンニバルのバイクに乗って、チランガ市の郊外にある集落を訪ねた。遠くまで山並みを見渡せる山上にある。　集会所には14，5人の女性と20人近い子どもがあつまり、チーズや肉をトルティーヤの生地...

野菜自給で貯金、家を改善 　モラサン県では「生活改善」の現場をいくつか訪問した。　ホンジュラスとの国境に近いトロラの山の集落に住む女性グレンダ（２６歳）は2年ほど前、外国から援助があると期待して「生活改善」の説明会に参加した。「能力開発だ...

革命博物館の写真 　かつて「ゲリラの首都」と呼ばれたモラサン県ペルキン市には今、ファラブンド・マルチ民族解放戦線（FMLN）の元ゲリラがつくった「革命博物館」や、難民を支援してきた米国人が経営するペルキン・レンカという快適なホテルがある。内戦...