fujiman– Author –
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福島の有機の里で④ じゃがいも掘り 救荒作物は放射能にも強い
腐る芋は豊作の予感 2021年7月23日、阿武隈山地の山あいの里、標高300メートルの旧東和町・布沢地区を訪ねた。斜面に折り重なる菅野正寿さん(1958年生まれ)の棚田は青々としている。日が陰るとカナカナカナとヒグラシのうら悲しい声が谷間にひびく。石が... -
沖縄風テビチ汁 豚足は格安!
豚足110円! 沖縄で食べたテビチを再現できるかなあ。そもそも豚足を売ってるだろうかと、天満の肉屋「スエヒロ」に行くと、あったあった。豚の足がゴロゴロ。「110円」 そう高くない。1本400g超。5人で食べるから3本買うことに。「370円です」 えっ?... -
沖縄に広まる熊野信仰 ニライカナイと補陀落が共鳴
熊野は「死の国」、水葬の名残は今も 2015年から2年間、熊野の山と海を取材してまわった。熊野は出雲とならぶ「死の国」であり、明るく清浄だけど薄っぺらい伊勢とは正反対の存在感を感じた。 花の窟 イザナミの墓は、古事記では出雲と伯耆国の境の比... -
三枚肉の下ゆでからラフテーとジューシー
沖縄の料理教室で教わったことの復習。 豚のバラ肉を下ゆでして、ゆで汁で炊き込みご飯をつくって、下ゆでした肉の大半はラフテーにして、残りはゴーヤチャンプルーなどに使う。 三枚肉(バラ肉)が抜群においしいから、この肉を使えばすべての料理が... -
じゅうねん(エゴマ)の冷汁
二本松の大内さん宅で教わった。ソーメンや冷やしうどんのたれにぴったり。ごはんにかけてもおいしい。 ▽材料(2人分)・えごま 30グラム・みそ 大さじ3(50グラム強)・砂糖 大さじ1・氷水 1カップ・きゅうり小口切り 1/2本・青じそ千切... -
福島の有機の里で③ 盛暑 腰に来る草抜き、ハクビシンと知恵比べ
出穂間近、水を抜いた田はしっとり 梅雨が明けたばかりの7月22日、2カ月ぶりに福島県二本松市を訪ねた。薄曇りなのに気温は33度。イネは青々と茂っている。まもなく穂が出るという。雑草はほとんど見えない。「肥料をやらないのがよいんです。田植えの時か... -
信仰の島・久高島 白馬は岩礁を走り去った
久高島は20年ほど前、岡本太郎の「沖縄文化論 忘れられた日本」で知った。「後生(ぐそう)」と呼ばれる風葬の習慣が紹介され、海岸の洞窟に置かれた棺に横たわる白骨の描写が生々しかった。 12年に一度の午年の年、島で生まれた30歳(丑年)から41歳... -
久米島 朝貢貿易の中継点に独自文化 石材の島の知恵と技術
観光客のいない白砂のビーチ 八重山諸島は何度も訪ねているが、本島の西100キロの久米島は訪ねたことがなかった。 泊港からフェリーに乗り、渡名喜島を経由して3時間半。兼城港におりるとがらんとした待合室と小さな土産物屋があるだけ。バス停も見あた... -
戦争で壊滅した沖縄の城跡 21世紀もつづく「戦後」
首里城は2019年10月の火災で正殿や北殿など9施設が全焼した。その後、どうなっているのだろう。 戦争を生き抜いた石畳 那覇市中心部から徒歩1時間、「金城町石畳道」の坂を歩いた。首里城から国場川の真玉橋までの官道だった「真珠道」の一部で、沖縄... -
ゴーヤチャンプルーに2つの工夫
しょっぱい島豆腐 牧志の公設市場の近くで買った島豆腐は塩味がついていて醬油はいらない。島豆腐は、海水やにがりで凝固させているからだ。 本土の豆腐は、大豆をすりつぶして煮てからしぼるのに対し、島豆腐は、しぼってから煮るという作り方のちがい...