fujiman– Author –
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01旅行記
信仰の島・久高島 白馬は岩礁を走り去った
久高島は20年ほど前、岡本太郎の「沖縄文化論 忘れられた日本」で知った。「後生(ぐそう)」と呼ばれる風葬の習慣が紹介され、海岸の洞窟に置かれた棺に横たわる白骨の描写が生々しかった。 12年に一度の午年の年、島で生まれた30歳(丑年)から41歳... -
01旅行記
久米島 朝貢貿易の中継点に独自文化 石材の島の知恵と技術
観光客のいない白砂のビーチ 八重山諸島は何度も訪ねているが、本島の西100キロの久米島は訪ねたことがなかった。 泊港からフェリーに乗り、渡名喜島を経由して3時間半。兼城港におりるとがらんとした待合室と小さな土産物屋があるだけ。バス停も見あた... -
01旅行記
戦争で壊滅した沖縄の城跡 21世紀もつづく「戦後」
首里城は2019年10月の火災で正殿や北殿など9施設が全焼した。その後、どうなっているのだろう。 戦争を生き抜いた石畳 那覇市中心部から徒歩1時間、「金城町石畳道」の坂を歩いた。首里城から国場川の真玉橋までの官道だった「真珠道」の一部で、沖縄... -
04旅の料理
ゴーヤチャンプルーに2つの工夫
しょっぱい島豆腐 牧志の公設市場の近くで買った島豆腐は塩味がついていて醬油はいらない。島豆腐は、海水やにがりで凝固させているからだ。 本土の豆腐は、大豆をすりつぶして煮てからしぼるのに対し、島豆腐は、しぼってから煮るという作り方のちがい... -
01旅行記
沖縄料理の特徴は……料理教室で勉強
最近、福島の農家の料理を教えてもらって、その特徴がおぼろげながら見えてきた。 沖縄料理の特徴ってなんだろう? 「よんなーフード」という料理教室に参加してみることにした。 庶民の台所 朝、先生と待ち合わせ、牧志の公設市場を案内してもらっ... -
01旅行記
最高の沖縄そばは
¥ 沖縄に来たら沖縄そば。そばといっても原料はそばではない。 今回最初に食べたのは残波岬の手前の「御菓子御殿」という施設にある「花笠」という食堂だった。 ラフテー(三枚肉=ばら肉)と、ソーキ(スペアリブ)と軟骨部分のソーキの3種類の肉... -
04旅の料理
小さなジャガイモの「みそかんぷら」
市場に出せない小さなジャガイモ(都市部でも八百屋で時折格安で販売している)を使う「遊雲の里」のレシピを真似てみた。▽材料・直径3センチ以下のジャガイモ 10個程度・みそ 大さじ2・砂糖 大さじ1・みりん 大さじ1 ▽作り方①みそと砂糖とみりんを... -
福島有機
福島の有機の里で② 命うごめく有機の水田 試行錯誤の雑草対策
乳首山を望む田んぼ 安達太良山を望む水田 福島県二本松市の西にそびえる安達太良山(1700メートル)の中腹には、5月末というのに雪の斑点が残っている。午前10時過ぎには雲が切れ、乳首のようにとがった山頂が姿をあらわした。智恵子抄で有名な山だが、... -
04旅の料理
「遊雲の里」のフキノトウのレシピ
フキノトウ酢漬け・フキノトウは切らずにさっとゆでる。・酢と砂糖を、フキノトウがひたるぐらいまで加える(砂糖と酢はほぼ同量)。ふき味噌・フキノトウ5個程度を刻んで、あくが出やすいから油をひいてすぐに炒める。炒めると緑がきれいになる。・味噌(... -
福島有機
福島の有機の里で① 土を信じて放射能とたたかった10年
2011年3月、福島第一原発が爆発した。「安全安心」の野菜を首都圏などに届けていた福島県の有機農家にとっては致命的な事態だったが、「耕して種を播こう」と、事故後も耕作をつづける農家がいた。阿武隈山地と二本松市の平野部で放射能汚染に立ち向かっ...