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港に灯がともる<安達もじり監督>
■250124 阪神・淡路大震災の1カ月後に生まれた在日韓国人3世の灯(あかり)が主人公。 2世の父は、無一文から苦労してきたのに震災ですべてを失った母の思いを背負って苦悩しつづけている。あかりの母はその重苦しさが嫌で、あかりの成人式の日に夫と... -
本と映画と博物館
「不屈の器」
■NHK 250119 輪島を代表する漆器工房「輪島キリモト」の、能登半島地震からの10カ月間を描いたドキュメンタリー。さすがNHKという作品だった。 元日に地震が襲い、桐本さんも5人の職人の家も全壊・全焼……となった。 18日後にようやく電気がくると... -
本と映画と博物館
耐震等級3の意味
■「震災被害からみる未来」−京都弁護士会 京都弁護士会のシンポジウムで、「MS.構造設計」佐藤実さんの講演を聞いた。新築の家は「耐震等級3」にしましょう、という内容だ。 阪神大震災から30年たつが木造住宅の被害がつづいている。地震は天災だが... -
本と映画と博物館
心の傷を癒やすということ 安克昌 100分de名著<宮地尚子>
■NHKテキスト250117 阪神大震災のとき、避難所や仮設住宅の住民をささえつづけた精神科医・安克昌さんはそのときの体験を「心の傷を癒やすということ」という本にまとめた。だが数年後、39歳で亡くなった。彼の名前は知っていたが具体的な活動はこの本... -
本と映画と博物館
人は死なない ある臨床医による節理と霊性をめぐる思索<矢作直樹>
■basilico250119 科学の最先端にいる東大の医師が、人間は超越的な摂理によって生かされ、霊魂は永遠であり、そう考えることが倫理や生きがいの基盤になりうる……と論じる。スピリチュアル本ではない。宗教と科学の境界をたどると、霊魂は死なない、と考え... -
本と映画と博物館
超少子・超高齢社会の日本が未来を開く<長谷川敏彦/鎌田東二>
■集英社241231 超少子高齢社会の日本のどこに希望があるのかを、宗教哲学者と医療福祉制度を設計してきた医師が論じる。 長谷川は阪大医学部4回生のとき、心斎橋で「ロックンロール神話考」というミュージカルを見た。演じていた長髪ヒッピー男が鎌田だ... -
能登2011〜24
つばき茶屋の「でまかせ定食」 珠洲市高屋町
珠洲市高屋町は、2003年に計画凍結となった珠洲原発の予定地で、原発が完成すれば約60軒の集落は消える運命だった。2014年に自転車で訪れると、トンビの甲高い声がひびきわたる浜辺に、「電源立地」をかかれた掲示板がいくつも目にとびこんできた。 ... -
能登2011〜24
現代の縄文百姓を襲った大水害 輪島・南志見
真脇遺跡(能登町)に再現した縄文時代の竪穴式住居は震度6強の揺れにびくともしなかった。「縄文人は洪水や火事はおそれただろうけど、地震は災害と思っていなかったのでは」 真脇遺跡縄文館の高田秀樹館長はかたった。 輪島市南志見町は能登半島地... -
本と映画と博物館
小さきものの近代1<渡辺京一>
■弦書房 241226 これまで読んだ著者の作品とくらべると、微に入り細をうがちすぎてわかりにくい部分があるが、江戸時代に生まれた日本人と、明治以降の教育でそだった日本人とは異民族といえるほど文化や習俗が異なることや、尊皇攘夷や維新の評価などが... -
本と映画と博物館
「復興」が奪う地域の未来 東日本大震災・原発事故の検証と提言<山下祐介>
■岩波書店 241225 能登半島地震の復興の問題となにかつながるところがないかと手にとった。 2017年出版した時点で東日本大震災の復興政策は失敗だったと断じている。 本質的な問題は、震災以前からつづいているという。 大店法改正にともなう郊外...