飛騨高山に1週間住んでみた⑥酒蔵めぐり

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 高山市は平成の合併で2005年に周辺9町村と合併して日本一ひろい市となった。面積2177.61平方キロメートルは大阪府や香川県よりひろく、東京都に匹敵する。そこに8万4000人がすんでいる。
 旧高山市の旧市街には酒蔵が7つもある。これほど酒蔵が密集する地域はほかにはみたことがない。「江戸時代の高山には60蔵もありました」と説明された。もとは越後杜氏が「ザ・日本酒」という味の昔ながらの酒をつくっていたが、いまはそれぞれが杜氏をやとったり、外から来てもらったりして個性的な酒をつくっているという。
 滞在する1週間のあいだに6つの蔵をめぐってみた。
①原田酒造(山車)、船坂酒造(深山菊)という酒蔵がむかいあっている。「原田酒造」は380円で全種類試飲できる。すすめられた酒は、味は濃いけれどぼくにはちょっと甘かった。
②船坂酒蔵は、おちょこ代100円+1種類100円で試飲するスタイルだ。2種類あじわったが、あまり印象にのこらなかった。
③平瀬酒造は500円で全種類のめる。久寿王という銘柄で、純米生酒と純米吟醸ひやおろしが好みだが、全体に甘めで、酸味は消されていて、パンチはたりない。
④川尻酒造場は、1杯150円から300円。一番人気の酒と、濃い味の酒を飲んだが、一番人気は飲み口がやわらかく、濃い味のほうは古酒だから好みではなかった。
⑤二木酒造は1杯100円。「氷室」という酒をつくっている。「全体にフルーティーなものが多いです」という。「濃いめの味」という大吟醸など2種ためしたが、甘めでやわらかい味で、ぼくの好みとははずれた。
⑥平田酒造の試飲は無料。「しっかりしたのを」というと、精米歩合9割の「精白90% 飛騨の華」をだしてきた。酸味もあってなかなかうまい。もうひとつ、大吟醸なのにしっかりした味の「純米大吟醸 飛鷺」は、きれいな味だけど幅がある。高山の酒ではこの酒が一番おいしかった。

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隣の飛騨市古川町の渡辺酒造店(銘柄は「蓬莱」)は、岐阜県で一番おおきな蔵だ。この蔵の「蓬莱ひやおろし 無濾過原酒」は「飛鷺」につぐおいしさだった。

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ころいもの煮付け

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晩酌のつまみは、郷土料理の「ころいもの煮付け」など。小さなジャガイモをつかい、福島・阿武隈山地の「みそかんぷら」(http://www.reizaru.sakura.ne.jp/saru/?p=13921)とにている。
 皮をしわしわに煮るのがコツらしい。

▽材料
・ジャガイモの小芋 1kg
・油 大さじ3
・砂糖 大さじ7
・塩 小さじ1/2
・濃い口しょうゆ 大さじ4
・酒 大さじ4~5

▽作り方
①皮付きのままきれいに洗い、大きな物は半分に、小さな物は包丁で切り込みを入れる。
②深めの鍋に入れ、油を加え、15分くらい炒める。しわしわにするには油で揚げるとよい。
③竹串が通るくらいまで炒める。半分に切った芋がくっついてこげないように注意。
④しょうゆ、砂糖、塩をいれ、酒をひたひたになるまで入れて汁がなくなるまで煮て、とろとろの煮汁を芋にからめる。

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