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「仮住まい」と戦後日本<平山洋介>
■青土社 戦後日本の住宅政策は、1950年代に整備され、住宅金融公庫法(50年)、公営住宅法(51年)、日本住宅公団法(55年)を3本柱とした。だが中心を占めたのは、住宅ローン供給をになう公庫だった。 住宅ローン供給の拡大によって、高度経... -
能登2011-24㉑辺境に咲くキリシマツツジ 穴水・四村
穴水町の四村(よむら)地区は、標高200メートルの山間の盆地に40軒ほどの家が点在している。冬は1メートルの雪にとざされる高齢化率5割超の「限界集落」だが、能登キリシマツツジを活用した村おこしをしかけ、「農家レストラン」をひらくなど、... -
#京都大学ボヘミアン物語 結成40周年記念集会③女人禁制解除
翌日はいったん自宅に車をおきにかえり、13時ごろ出町柳のデルタへ。 ブルーシートをしいてすでに30人ほどで酒盛りがはじまっている。12時すぎに到着した9人はすでに雀荘に消えていた。 そのうち、ボヘハウスにでかけていったヤツが現役ボヘミ... -
#京都大学ボヘミアン物語 結成40周年記念集会②家庭崩壊の危機
ボヘミアン40周年記念集会の初日。昼間からビールをあおっていると、ヤマハラが深刻な表情をつくって近づいてきた。「ねえ、フジャー、ひとつ大事なたのみがあるんだけど……」 どうせたいした話ではない。 「本のことでだれかにバカにされたんか?」... -
ボヘミアン結成40周年記念集会①沖島へ
沖島の左手には比良の山々 ボヘミアン40周年記念大集会が9月14、15日、近江八幡の国民休暇村でひらかれた。 正午に到着してカヌーをこいでいたらじょじょに集まってきた。 セージ一家が「バーベキューハウス」を開店し、年長グループがはやく... -
能登2011-24⑳4000年つづいた縄文のムラ
能登の入り江には、縄文時代から人々が定住していた。とりわけ能登町の真脇遺跡(国史跡)は、縄文時代前期(約6000年前)から晩期(約2300年前)まで約4000年間つづいた。キリストが生まれてから現代までの2倍の長さだ。途方もない長寿のム... -
実証・仮設住宅 東日本大震災の現場から<大水敏弘>
■学芸出版240831 筆者は、国交省から岩手県建築住宅課総括課長となり、東日本大震災の仮設住宅建設を担当した。その後に大槌町副町長になっている。全体を網羅する描写力は国の官僚ならではだ。優秀で現場を大切にする官僚が出向していて岩手県は助かった... -
「水の心」大重潤一郞監督
1991年につくられた27分の短編。もとは宗教団体の依頼で撮影したものだという。 ヒマラヤの氷の峰から生まれる1滴の水がすこしずつ集まり、冷たい渓流となり、大河へとそだつ。インドの川では水を浴びて祈り、バリの棚田でも水の女神にたいして... -
タイムカプセルとして広重をみる
あべのハルカスへ「広重―摺の極―」をみにいく。 安藤広重だと思っていたら、今は歌川広重だという。本名は安藤重右衛門。安藤は姓で広重は号であり、両者を組み合わせるのは適当ではないということで、教科書では1980年代に安藤から歌川に修正され... -
指先切断で知った21世紀の傷治療法
鳥取旅行中の7月26日金曜に人差し指の先5ミリほどをバッサリ切断して、医者に電話したら「血が止まっていて腫れていないなら週明けでも大丈夫」と言われた。そのまま旅行を楽しんで帰宅し、3日後にクリニックへ。「スパッと切れましたねぇ。鋸なん...